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工学のための関数解析 (工学のための数学) [ 山田功 ]
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はじめまして!

管理人のTです。

管理人らは2020年度,zoomを用いて工学のための関数解析という本で輪読会を行いました。

そこで,本ブログでは,輪読会で共有した内容を

「行間をほとんど至る所埋める」

をテーマにタイプアウトしたPDFを掲載,及びその解説を行っていきます。

また,本ブログの開設にあたり,輪読会を監督してくださった村上秀記氏から以下のコメントを頂戴しました。

私が大学院生向けに行っている金融工学の講義に、まだ経済学部の3年生でありながら参加してきたのがTさんです。

私はいつも講義の第一回目に、自主ゼミの重要性を説きます。

教えるようなつもりでしっかりと準備して、先生の前で発表する。

これ以外に学問を身につける方法はありません(これ以外にないというのが重要です)。

加えて私のゼミでは、

(1)「ちゃんとした本」の中で、なるべく丁寧に書かれたものを選び、最初から最後まで読み切る
(2)発表にあたっては、数式や表記を工夫して、内容のすべてをコンパクトにその場で書き出す、
という方針をかかげています。

このような「脅し」(笑)にも関わらず、是非ゼミをやってくれと言ってきたのがTさんです。

そして3年生の時に位相とファイナンス向けの確率解析の本を方針通りに読み切りました。

4年生になって、大学院を目指しているので何を勉強すればいいかという話になり、それではという事で迷わず推薦したのが、山田功先生の「工学のための関数解析」です。

この本は「工学のための」という事でトピックをやや限定していますが、内容自体は厳密な数学書です。

しかし数学書としては非常に説明が丁寧で、ある一定の努力を惜しまなければ非常にわかりやすい良書です。

私自身も博士課程の時に、一年をかけて一人で指導教官に発表した思い出深い本でもあります。


ゼミはコロナ禍の中、Zoomを用いて毎週一回3時間程度、休日もほぼ休むことなくコンスタントに行われました。

発表者が優秀で、みんなが書きこむ環境さえあれば、Zoomでのゼミの方が効率的かつ快適であることは新鮮な驚きでした。

Tさんの発表はほぼ完璧で、教科書に書かれている事の行間を埋めるだけではなく、異なった説明や証明を試みたり、各章、各節の狙いや直感、有機的なつながりの吟味、また必要となる予備知識や追加的内容(Lp空間の完備性、エルミート多項式、、、等々)も積極的に発表に盛り込んでくれました。

そして本を読み終える段階が近づくにつれ、Tさんの板書(アップルペンでipadのGoodnoteに書かれたもの)が今後関数解析を山田先生の本を通じて勉強する人にとって非常に助けになるのでは、と次第に思うようになりました。

しかし、手書きのままでは読者が限られると思われたため思い切ってタイプアウトする労を取り、読みやすさの観点から一定の調整を施したのがこの資料です。

山田先生の素晴らしい教科書で関数解析を学ぼうとする方々のいわば「伴走者」として、少しでもお役に立つことができればこれほど嬉しいことはありません。


村上 秀記 (横浜国立大学)

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